コメント:(memo)
●初台WALLが生んだ5ピース・エモーショナル・ハードコア「noy」のキャリア初となる12曲入りフルアルバム。
地道な活動でひたすらに射程距離を伸ばし続け、2013年にリリースした作品「DERIVE」で一気に注目を集める事になった彼らだが、その進化はまだ終わってはいなかった。
ただ生きていく事を考えるのであれば、音楽活動は時に足枷になり得る。音楽だけに限らず、そういった事柄は少なくないだろう。それでも彼らはこの道を選び、痛みを伴いながらも一つの作品としてこのアルバムを結実させたのだ。
激しく、叙情的に、色を変えていくように展開する楽曲群。時折飛び出す琴線に触れるようなメロディーが別世界までいざなっていく。彼らのひたむきさが滲み出た楽曲に乗るのは大切に選ばれた言葉だ。自らを鼓舞するようなボーカルがその人間味を一切失わせない。アルバムトータルとしての構成もしっかり練られており、彼らの集大成として胸を張れる作品が誕生した。彼らの選択が間違いではなかった事が、今、ここに証明された。
収録曲:01.intro2 02.示される正誤 03.抑圧された主体性 04.繰り返す選択 05.重ねる時代 06.嘘 07.息 08.盲目の蟻 09.影で響く力 10.失くした主体性 11.褪せない遺恨 12.THIS IS ME
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