コメント:(memo) ●三重にて2004結成、現BALLADMENの母体として2010年頃まで活動〜人気を博した「THE BECAUSE」。2008年に自主製作盤CDとして発売され、当時海外からLP化が予定されていたものの実現には至らなかった爆発的名作が、2018年3月リマスタリング仕様にてレコードリリース! THE BECAUSEの音楽性は、まさにBALLADMENの前身である事の通り、メンバーが今後歩んでいく遍歴の一つの入口として強く形作られていた。 10年前だからこその尖った曲展開がスリリングに響きながらも、現在の活動でも描かれるスウィートネスなR&Rメロディラインはこの時期から共通してボーカリストのセンスとして存在し、PUB ROCKの多くから後期のTONIE JOYまでもの影響を尖らせつつも、それだけではない音楽的すぎる間が心地よさを孕むギタープレイを軸とし流れる。激しさをコントロールしつつ爆裂すぎるエグいDr、バランスを保つBa、との3点図式にて斬新なR&Rが存在、『疾走感を寸前の所で切り・溜め、その後に爆発させる』かのPOST HARDCORE通過型「非R&R性」との中間にて「強烈な」独自のキレは剥き出され、淡い絶望感を滲ませるリリックと共に、一貫されたコク深いPUNK MUSICとして響いていく。 THE JAM、TELEVISIONの解釈と無意識性。JAWBREAKERなどの90's bandの核のみを解体していこうという試み(当然その他多くの音楽を飲み込みながら)、そして当時の録音環境が合わさり「問題作」としての魔力すらも持ちながら、音盤は淡々と回転がなされていく。そしてラストナンバー、THE MIRACLESのカバー“YOU REALLY GOT A HOLD ON ME”にて〆られていく今作に、現在のBALLADMENへの経緯が深く感じ取れる。何よりも、個々の音を鳴らす事に関しての精度と貪欲さが当時から常に変わらずにある事が、現在までバンドの根幹が何も変わっていないことを現している。 ※スリーブデザインはBALLADMEN(LP)に続き伊達 努氏が担当。当時の歌詞を現在の視点から通したアートワークは細部まで必見。インサートもデザイン一新にて歌詞・対訳記載。